賛否が両極端の貴族探偵を観てみた
原作ファンと相葉ファンからは絶賛され、ドラマ好きやメディア系批評では酷評されてる月9の30周年記念の「貴族探偵」。
自分の眼で確かめました。(原作未読・作者の作風も完全に未知)
まず、オープニングの武井咲と井川遥の会話シーンでの、絶え間無くカットが変わり全く固定されないカメラワークが目を引きます。
これ、どこまで引っ張るのかなー。カメラワークとしての文法的狙いは何なんだろ、と思ってたら、部屋を出たらこのようなカメラワークはなりを潜めます。
これなんかの布石だなきっと。
本編の感想は置いといて、
件のカメラワーク、エピローグで復活し、突然また止まります。
ふむ、あのカメラワークは師匠(井川遥)との脳内会話を表現したものだったのね。ということは「師匠の仇」というのはもしかすると比喩的なものではなかったのかも、ということで次回へ。
このヒキは悪くない。
・・・で、本編の印象は、
アンチミステリを月9にジャニーズタレントで押し込むという企画自体で、アンチミステリドラマという脱構築を狙っているという原作ファンの(相当にねじくれた)喝采は、まあなんかわかりました。
で、相葉ファンの喜びというのもなんとなく感じることができました。
というのも、ドラマを一緒に観てたツレが、相葉君の1番の決め台詞のとこで爆笑してたんですよ。
あー、なるほどー。これ、他の嵐のメンバーではそれなりに形になってこうはならんわな。相葉君だからこそ貴族の歯の浮くような台詞をナチュラルにぶち壊してくれるわけだね。そして相葉ファンは、よくぞ相葉君の使い方を見出してくれた、との感謝感謝だったのね。
ただ、このようなアングル無しでドラマを観たならば、コメディミステリとしては酷評の理由ももっともだと思います。
生瀬が演じる鼻形刑事はどうやらドラマのオリジナルキャラのようで、一般の視聴者には、仲間由紀恵の声によるGiriとの組合せで否応なくTRICKを思い出させるこのキャラの存在で、まずコメディミステリという足がかりを得て作品を観ることができるのでしょう。
もし鼻形無しでドラマを展開させるとしたら、アンチミステリという流れを視聴者に理解させるのは相応にハードルが高かったでしょうし、そこまて視聴者のミステリへのリテラシをアテにはできなかったのでしょう。(けもフレはやりました)
正直、ドラマ単体の印象では、相当にフェアな謎解きとコメディミステリのバランスが悪いかな、というものてすが、
原作読んだらもうちょつ印象かわるのかも。
最初に触れたカメラワークのように、これから展開するはずの仕込みはまだありそうなので、今はまだ中途半端おもわれるあれこれも実は伏線なのも知れないなあ、と期待したりもしてます。
今期は楽しみなアニメとドラマがおおすぎる・・・
追記:
第2話でコメディ要素や原作リスペクトの仕掛けを認識しました。
http://amori.hatenablog.com/entry/2017/04/26/005112
原作読むと楽しみ方が深まりますねー
(ひねくれるとも言う)