amori's blog

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ドブルの数理(3) ドブル構成8の実現 その1 位数7の有限体

では実際にドブル(dobble)のカードのシンボルの組み合わせを理論的に導出してみましょう。

手順はシンプルですが、それなりに長いのでステップごとに説明します。

その1: 位数7の有限体

既に説明したように、ドブル構成8は7×7人組み合わせ問題から導出され、この問題は位数7の有限体を利用するので、まずこれを準備します。

位数が奇数の場合は剰余演算の加算・乗算でそのまま有限体になるので簡単です。表にするまでもないかも知れませんがステップを明確にするために表にしましょう。

まず加算

+ 0 1 2 3 4 5 6
0 0 1 2 3 4 5 6
1 1 2 3 4 5 6 0
2 2 3 4 5 6 0 1
3 3 4 5 6 0 1 2
4 4 5 6 0 1 2 3
5 5 6 0 1 2 3 4
6 6 0 1 2 3 4 5

次、乗算

× 0 1 2 3 4 5 6
0 0 0 0 0 0 0 0
1 0 1 2 3 4 5 6
2 0 2 4 6 1 3 5
3 0 3 6 2 5 1 4
4 0 4 1 5 2 6 3
5 0 5 3 1 6 4 2
6 0 6 5 4 3 2 1

それぞれの行と列において0以外の演算についてユニークである、つまり乗算で逆元があり、割り算もできることがわかります。普通に当たり前(に感じられる)この条件、というか性質がこの問題を解くための肝です。

ドブルの数理(4) に続きます。
http://amori.hatenablog.com/entry/2016/10/23/174714

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amori.hatenablog.com